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イラスト付き映画感想 自己満

バーフバリ 王の凱旋

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バーフバリ 王の凱旋(原題:Baahubali2:The Conclusion)

 

普通に感想と、主にバラーラデーヴァに思いを馳せた考察とかを書きました。

続きからどうぞ。

てか画像クリックしても小さくないですか?原寸にする方法知ってたら教えてください。

求ム、原寸表示に自信ニキ。

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バーフバリは理屈ではなく心で感じる作品だと強く再認識しました。

ストーリー自体は非常に単純明快。

普通の子供として育った青年シヴドゥは、ひょんなことから自分が王族の末裔であったことを知る。かつて王と讃えられた実父アマレンドラ・バーフバリは現国王・暴君バラーラデーヴァの策略で殺されたという。

幽閉されていた母デーヴァセーナのため、惚れた女アバンティカのため、シヴドゥ(=マヘンドラ・バーフバリ)は復讐を胸にマヒシュマティ王国に攻め込む…。

もうめっちゃ王道。それだけに演出やキャラクター性の作り込み、魅せ方が素晴らしかったという印象です。

すべてのキャラクターにドラマがあり、どのキャラクターにも感情移入できるので、物語の中に没入できる。観た人がマヒシュマティ国民になると言われているのもこの一体感から来るものなのかも?

そして色彩設計。彩り豊かで鮮やかな画面に私は一瞬で心奪われました。色彩だけでキャラクターの内面や立場をも表現したのがとても分かりやすくて隅々まで見て楽しむことが出来ました。

映画評論家というわけではないのでトンチンカンなこと言ってたらすみません。

そういえば日本語吹替でも観たんですけど、歌のシーンで字幕入らないので日本語吹替/日本語字幕とかいう意味不明な設定で観るはめになりました。

日本語吹替で一番印象的だったのは、愚鈍を演じている時のカッタッパです。およよよ~!とかマジで口に出して言う。なんだお前!?

 

 

バラーラデーヴァについて

さて、とにかく私はバラーラデーヴァ推しなので、彼について少し語りたいと思います。あとちょっとクマラ。

といいつつまずバーフの話なのですが、彼はそのまま、シヴァ神そのものを象徴したキャラクターだと思いました。神と兄弟(従兄弟)に生まれてしまったばかりに、対等として比べられることすらなく、国民だけではなく実母にすらバーフだけを見ている。

もちろんシヴァガミは実母ですからバラーのことも気にかけてはいたでしょうが、シヴァガミに憎しみを抱いている小悪党のようなビッジャラデーヴァが常に傍にいるバラーとはあまり深い関係を築けなかったのではないでしょうか。

バーフと対等に並ぶことができない腹立ちや嫉みや虚しさ、シヴァガミとの絆の薄さ、反するようなビッジャラデーヴァからの歪んだ愛や期待がバラーを歪ませた一因だと感じます。

その歪みは伝説誕生で描かれたカーラケーヤ戦後の王座の件で完全に恨み、憎しみ、殺意に変わったのだと思います。

神に愛されたバーフバリは何度始末しようとしても蘇り、民の心を掌握する。

だからカッタッパに暗殺を命じ、殺したと知っていてもバーフの死を自分に確かめさせるように言い聞かせるかのようにしつこくバーフの胸を、その熱いハートを切り刻んだんだと思っています。

バラーが感情を思い切り表現したのは、この死体蹴りのシーンとデーヴァセーナを縛っていた鎖に頬擦りするシーン。バドラの生首をキャッチしたときもなかなかでしたが特に印象的なのはこの二つでした。

バーフの兄を慕い信頼する気持ちや王としての資質を湛えた心、デーヴァセーナの尊厳を冒させないという誓いを打ち砕いてやったという、達成感。バラーの人生において一番幸せな瞬間だったのかもしれない…。

 

伝説誕生でシヴドゥがマヒシュマティに潜入したシーン、バラーの黄金像を建てている真っ最中でしたね。

バラーがマヒシュマティの国王であると皆に知らしめるため、民を使って立てている最中にシヴドゥがやってきて、その顔を見た民がバーフバリコールを起こす…。

ここ、伝説誕生の感想でも書いたんですけどデーヴァセーナに言った「あいつのことを覚えているのは私とお前だけだ」に対するアンサーなんですよね。

25年経っても結局バラーは真の意味で国を手にすることができなかった。あんなに渇望していたのに、いくら恐怖政治をしいてみても武人と王との違いが悲しいほどに出てしまっている。

 

クマラも大好きなので触れます。

バラー、クマラに対して当たり強いと思ったんですよ。そりゃバーフ信者だしな、と思うのですがせっかくなのでちょっと深読みしました。

クマラはデーヴァセーナの従兄なので、必然的にバーフの義従兄にあたります。(向こうでは従兄弟も兄弟も同じ扱いらしいので、義兄と呼んでも差し支えないようです。)

対してバラーはほんまもんの従兄(兄)です。同じ兄でありながら、良好な関係を築いているクマラと、一方的に恨みを募らせているバラー。この差。もしバラーが心のどこかで羨んでいたとしたら…と考えると、

バーフを殺す前にバーフと親しいクマラを殺すことで、バーフと仲良くする世界があったかも…という可能性を完全抹したと解釈できるのではないか?と思いました。

 

バラーの最期の言葉、「デーヴァセーナ、共に逝こう。」ですが、一瞬コイツアホ?って思いますよね。

コレ、デーヴァセーナと夫婦のつもりだったんじゃ?という考察をお見かけして、ウワァ~~~!!となりました。生涯独身って、操立ててたからってこと?ヤベェヤツだからじゃなくて?

よく考えたら約束してたのにシヴァガミが妃を用意しないわけがないかも。縁談の話はあったけど断ってきたのかな?とすればマジでイカれている。好き。恋や愛よりもずっと根深く暗く複雑な感情があったんでしょう。

そうそう、バドラが養子という話ですが、監督の発言がソースだそうです。セートゥパティの実子っていうのはどこ情報か知りませんがそういう情報を見かけたのでそう仮定して感想書きました。

 

 

以上です。また何か思いついたら追記します。

今はただ皆が生存していて仲良く楽しく暮らしている世界の話が読みたいです。(おはかの絵文字)

あと昔バングラデシュに行った際に現地でサリー着たことあるんですけど、この作品のおかげで自慢になりました。